基礎体温は最小限のエネルギーしか使わない安静時の体温のことで、朝目が覚めた瞬間に測ることで知ることができます。
その体温の数値からホルモンバランスの状態を読み取ったり、排卵日の予測をすることができます。
そのため妊活中の人は基礎体温をちゃんとつけている人も多くいらっしゃいます。
この記事では基礎体温が本当に必要なのか?や最低限知っておきたい見方について解説していきます。
目次
基礎体温は測らなければいけないのか?
基礎体温で分かることは色々あります。
ストレス状態
子宮内膜が育ちにくいのか
妊娠はできるけど維持する力が足りないのか
ホルモンバランス
2〜3ヶ月くらい測ってみて出来上がったグラフ全体を眺めてみると上記のことが
ある程度読み取れてきます。
しかし、ただ読み取るだけではもったいないので効果測定に利用しましょう。
読み取ることができたら、課題が浮き上がってきます。
課題に対して何らかの取り組み(妊活)をしたとしましょう。
その効果がちゃんと出たのか?を基礎体温の変化で読み取っていくのです。
ただ測る毎日よりも、妊活の効果を可視化(目に見える化)することで自分が前進している実感を得ることができます。
ただ、私個人としては
基礎体温を測りたい人はやってね!という位でいいと思っています。過去の事例ですが
ある程度出来上がった基礎体温表を持ってこられた方がいました。
それを見て失敗したかな〜と思ったのです。
なぜか?
とても雑な書き方だったのです。点と点は定規を使わずグラグラ。その線を何度もなぞるので荒っぽい線になり、メモ欄もまるで殴り書き。紙全体もシワシワ。
性格が雑と言いたいんじゃなく、ストレスだったのだと思いました。
妊活はゴールが見えにくく、年齢というプレッシャーや経済的負担、仕事をしながらクリニック等の時間の捻出も大変です。SNSでは同年代が赤ちゃんを産んでいる。親族からの心無い言葉を浴びている人もいます。
そんな中で毎朝起き上がる前に体温を測る。
人は前を向けていない時は全てが嫌になってしまうもの。そういう色々な感情がこの基礎体温表なのだと思いました。
基礎体温表は必須ではなく、前向きにやりたい時にやるのは賛成ですが
ストレスになるくらいならやらないでも全く問題ありません。
その方に関しても、お話を聴いて基礎体温を測ることをやめてみました。
最低限知っておきたい基礎体温の見方
では実際に基礎体温を見る上でのポイントを解説していきます。
基礎体温表はどうしても問題点を探すことになってしまうのですが、
解釈を変えて見ることが大事なので、その点も含めて見てください。
基礎体温の見方 〜二層かどうか〜
生理初日を1日目として排卵日までを低温期
その翌日から生理前日までを高温期
としています。つまり排卵日より前が低温期、後が高温期です。
一般的に低温期、高温期のどちらも2週間ずつなので
1ヶ月の間に低温期と高温期が来るイメージです。
個人差がありますが低温期はだいたい36.3〜36.5℃位、高温期は36.7〜37℃位です。
画像出典:オムロン様サイトより
低温期と高温期ではっきりと体温が変化している場合、上のグラフのように排卵日を境に
黄色の層とピンクの層に分かれています。これが二層と言われるものです。
二層ではないパターンが以下のようなグラフです。
画像出典:nincafe様サイトより
全体を眺めると二層ではなく、ある一定の範囲の間を上下しています。
基礎体温はホルモンの影響で上がったり、下がったりするので
二層にならないということはホルモンバランスが乱れている可能性があります。
また、毎日の体温の上下変動が激しい(トゲトゲしたグラフ)場合も二層にはなりにくく
炎症やストレス過多の可能性が考えられます。
炎症は風邪や怪我など分かりやすいものもありますが、腸内環境が悪くても炎症反応が出ることがあります。
二層じゃないけど、ポジティブに捉える!
二層じゃない原因の大きくはホルモンです。
ホルモンバランスはストレスや睡眠の影響も受けやすいため、
落ち着いて一つ一つ生活習慣を整えましょう。グラフで問題点があるということは、対処法もあるということ。グラフが正常でも不妊で悩むケースは多々あるので、逆に問題点がある方が何に取り組むべきかが明確です。原因不明の不妊に比べると、精神的にはまだ楽なのです。
妊活は生活習慣がとても大切です。出産した後も健康的に育児をするために今のうちから整えましょう。
基礎体温の見方 〜期間をチェック〜
二層に分かれている場合、低温期と高温期の期間も見てみましょう。
低温期の期間が・・・
低温期は、受精卵が着床し、10ヶ月間の間赤ちゃんを育てるお布団の役目となる子宮内膜を育てる期間です。この子宮内膜が育たなければ妊娠の可能性や妊娠維持が難しいです。
低温期の期間は一般的に14日間くらいですが、
この期間が極端に短い場合は子宮内膜が育ちにくい=着床しにくい、着床しても育たない原因に。
逆に極端に長い場合は、遅いけどゆっくりと育っていると解釈できます。
高温期の期間が・・・
高温期は妊娠を維持する期間です。着床していれば育てるための環境にします。着床していなければ2週間ほどで終わり生理になります。生理の出血は低温期で育てた子宮内膜が剥がれたものです。
高温期も一般的には14日間くらいが目安ですが、
極端に短い場合、育てる力(妊娠維持力)が足りない可能性があります。
極端に長い場合、妊娠継続、着床しているが流産している、炎症などが考えられます。
普段は長くないのに、急に高温期が長くj続く場合は妊娠等、何かが起きている可能性があるので検査をしてみてください。
基礎体温の見方 〜排卵日予測とタイミング〜
基礎体温の低温期と高温期の切り替わる瞬間、体温がグッと下がることがあります。(下がらない人もいる)これが排卵日と判断しています。下がらない人の場合は、高温期になってから排卵日があったんだと後から知ることになります。
受精は卵子と精子が出会い結ばれること。
デートの待ち合わせと思ってください。
排卵日=卵子が待ち合わせ場所に向けて家を出ます。
門限(期限)もあるので約24時間以内に出会う必要があります。
一方の精子も待ち合わせ場所に向けて出発します。待ち合わせ場所には2時間ほどで到着し、門限は3日間です。
さて、このような条件の場合、一番効率的に受精するためにはどうしたらいいでしょうか?
卵子の寿命が精子よりも短いので、先に卵子が到着してしまうと時間にロスがあります。
精子の長寿命を活かして、卵子が到着する前に精子が待っている状況を作り出せれば時間制限を考えた場合の確率は上がります。
ここで一般的な情報で検索すると、排卵日前日と当日が妊娠の可能性が高いと出てきます。
しかし、基礎体温は測ってから排卵のタイミングを知ることになるので
排卵日の前日を事前に知ることは厳密にはできません。
排卵日を知った時にはもう出発しているので、性交のタイミングがあればまだいいですが
日常生活の中ではそううまくいきません。
そのため、以下のように作戦を練ります。
数ヶ月基礎体温を測っていると、だいたい何日目から高温期に入っているのかが見えてきます。
仮に14〜16日目から高温期に入るとします。
排卵日が前倒ししたり、精子の寿命が短いかもしれないことも考慮して、
性交のタイミングを10日目からとります。
10日目、12日目、14日目、16日目くらいのペースで仕込むことができれば
およそ10日目〜19日目までの期間、精子が先に到着して待っている状況を作れます。
1発狙いのカップルもいらっしゃいますが、単純に確率が減るのと
精子の鮮度という意味でも頻度が多い方が新鮮で確率が高いです。
ワンポイントアドバイス
一般的に性交のタイミングは夜であることが多いと思います。
仮に排卵日が分かったとして、基礎体温を測るのは朝ですから
その日の夜に性交をしてもその時点でかなりの時間をロスしてしまいます。
ここで知っておきたいのは
基礎体温を測ったタイミングから約24時間ではなく、あくまでも実際に体内で排卵してから約24時間なので、基礎体温で知った時点で数時間ロスしているかもしれません。
これでは確率が下がってしまうのが理解できると思います。
そのため、性交のタイミングは朝がオススメです。
時間的なメリットもそうですが、もう一つあります。
普段仕事をしていると男性も夜は疲れています。
精子は疲労や精神面の影響を受けるので、夜は比較的元気が無くなってしまうのです。
元気がなければ寿命が3日間もないかもしれませんし、元々元気な精子がいない人もいるくらいです。
しかも今日から数日間タイミング取るからね!と言われると萎える人も多いです。
男性には戦略的なやり方より精神的興奮を高める方が大切で、あまり義務的にならないようにしましょう。時間的には疲労が比較的取れている朝に誘う方がベストです。
ここにハードルがあるカップルもいるのですが、乗り越えたいところです。
子宝整体は、女性だけでなく男性にも必要で
日頃の疲労素を流しておくことで精子の元気回復に貢献しているので
たまには二人で身体ケアするのがおすすめです。
まとめ
・基礎体温はストレスになるなら測らなくてもいい!
・測る場合は、二層になっているのか?低温期・高温期の長さは?
・卵子より精子を先に待機させよ!
・男性は戦略より精神的興奮優先!
・タイミングは朝がベスト!
・男女ともに疲労ケアはすべき!