#2 頭痛

2024/09/12

頭痛には、脳自体に問題があって頭が痛くなる場合もあれば、脳には問題がなく別の場所に原因がある場合に分けられます。

脳内に問題がある場合、脳血管や腫瘍のような危険な場合もあるので医療機関で受診する必要があります。気を付けておきたい症状として

手などの痺れや麻痺を伴う(ピリピリ・力が入らない等)

急にろれつが回らない(うまく喋れない)

急に思い切り殴られたかのような頭の痛み(くも膜下出血の典型)

物が二重に見える

最近斜視になっている(黒目が真っ直ぐ向かずチグハグな方向に向いてしまう)

頭痛に加え、このような症状があればまず医療機関へ相談して下さい。

その上で問題がなければ脳以外の問題であると判断し安心できます。

上記以外にも、明らかに強すぎる頭痛が続いたり、医療機関に診てもらった方が安心と思える場合は受診をお勧めします。

今回お伝えする頭痛は、脳自体に問題がないという前提で整体的な見解を解説して参ります。

眼精疲労

デスクワークやスマホ、TV、ゲーム等のデバイス(機器)は、光を長時間見ていることになります。

目というのは光の刺激に弱く、決して良い刺激とは言えません。

整体では脳の疲労は目に現れるというくらい関係性が深いとしていて、長時間光を見るということは

脳への刺激が長時間続き、脳が疲れることで重く痛みを感じることがあります。

また、長時間一定範囲の距離で見ている場合が多いので

眼球を動かしたり、ピント調節をする筋肉も同じ状態をキープするために疲労を起こします。

眼球に限らず、筋肉が疲労を起こすと硬くなって血流が悪くなり、頭痛を引き起こしてしまうのです。

脳の疲労や一部の筋肉の過度な緊張は

全身が疲れたような感覚になり、やる気の低下にもつながります。

しかし実際には、疲れた感じはするけど身体が疲れているわけではないので

休日の前日は夜遅くまで遊んだりしたくなる(もしくは、したことがある)経験は誰しもあるのではないでしょうか?

本当に全身が疲れていたら、眠くなりそれは出来ません。もし、いつも疲労感があるけど

休前日が一番元気なら、脳や体の一部が極端に疲れている可能性が高いです。

眼精疲労の時の対処法

脳にとって最大の休息は「睡眠」です。睡眠に勝るリラックスはありません。

しかし、脳疲労や眼精疲労が強い場合は、深く眠れないことが多く

疲労がどんどん溜まってしまいます。

そういう時は眼に蒸しタオルをしましょう。

蒸しタオルを作るのは簡単で、

水に濡らしたスポーツタオルをビニール袋(スーパーで無料でもらえる半透明のやつ)に入れ

レンジでチンします。水温やタオルの厚みでW数や時間は異なりますが、指先で熱いと感じるくらいがベストです。ビニール袋から取り出して、やけどに注意して少し冷ましますが熱さは残してください。

仰向けになり目を閉じましょう。

まぶたの上に載せるのですが、指先よりまぶたの方が熱さを感じるので注意してください。

ビニールのままやってしまうと熱の浸透が浅いので必ず出してから行います。

熱い刺激は筋肉に一旦「緊張」を与えます。

実はここがポイントで、硬い筋肉を緩めるときは一旦それよりも少し硬くさせると反動で緩みやすくなるのです。心地よい温度で始めるよりも効果的なのです。

蒸しタオルがゆっくり冷めていく中で緊張から緩みに変わっていきます。

薄いタオルですと冷めるのが早いのでスポーツタオルくらいがお勧めです。

(市販のホットアイマスクも悪くはありませんが、熱刺激としては物足りません)

完全に冷えるまで10分ほどかかるかもしれませんが、冷えたら同じ工程をもう一度やります。

熱い→温かい→冷たい→レンチン→熱い→温かい→冷たい

を行い、熱変化で筋肉の緊張を緩めます。

軽い眼精疲労からの頭痛であれば蒸しタオルだけでも改善することがありますが、一番は良質な睡眠に導くことです。

眼球の筋肉の疲労を緩め、血流を良くしていくことで良い睡眠に繋げやすくなり

深い睡眠で脳が休まれば頭痛を起こしにくい安定した状態を保てるかもしれません。

筋緊張のアンバランス

頭痛の方の状態を調べてみると、往々にして首や肩周辺の筋肉が硬直しています。

原因は交通事故のような衝撃から身を守る際にできたものもありますが

多くは日常での使い方によるものです。

歪んだまま身体を使っている

身体は誰でも歪みを持っています。歪みは左右差であったり、前後差などを指しますが

その差が大きく崩れた状態で生活していると歪みに合わせて筋肉の緊張が起こります。

その影響が首や肩に及ぶと頭痛になるので、ある程度バランスを整えておくのがベストです。

特定の筋肉の酷使

職業や生活スタイルによっては特定の筋肉を酷使することがあります。

特に腕〜指先の筋肉の酷使が頭痛に直結しやすく

重いものを持つ仕事や、軽めでも繰り返し同じ動作をする仕事、PC作業なども地味に筋肉を酷使します。

このように日常の動作に関係していることがあるので日頃のケアが大切です。

全身の血流

自宅でのテレワークが珍しくなくなり、通勤がないということで好んでやりたい人も多いと聞きます。

基本的にデスクワークは指先や眼・脳をメインで使い、下半身はほとんど動かしません。

通勤がなければ尚更です。

このように眼や脳を使い、下半身を動かさない生活をしていると

血流の分布が頭に集中してしまいます。

人間の身体は必要なところに血流を集中させる特徴があり

食後なら消化のために胃に血流を集中させたり、スポーツなら心臓の拍動(ポンプ)を早め必要な筋肉に血流を促します。

先ほどのような一日中デスクワークのような生活をしていると、脳に血流が集中し

反対に足元にはあまり循環しません。そのためデスクワークは足元が冷えやすい傾向にあるのです。

頭に血液が昇って充血したような状態になると、だんだんと頭が重く感じたり

ボーッとしたようになってきます。血流が全身を巡らなくなるだけでも頭痛が起こってしまうのです。

頭に充血した状態を解消する方法

対処法は非常に簡単かつ速攻で、私も実際に経験済みです。

足元への循環が悪く、頭の血液の停滞があるのですから

足元への循環を促せばいいのです。

やり方は、足湯をするだけでいいです。

足湯に関しては可能なら膝下、環境的に無理であれば足首からしただけでも構いません。

とにかく熱めのお湯に足先を入れてください。

次第に足方向への血流が促され、脳内にあった血液が動員されます。

充血が問題で頭痛を起こしていたのであれば、この方法でほぼ解決します。

足元へ促すのが目的なので、全身浴では効果がありません。むしろ頭も温まってしまい

悪化するかもしれません。

私の実体験では、特に下の物を取ろうと顔を下に向けるだけで割れそうになるような頭痛で

蓄膿かと思うほどでした。横になっていても痛く、全く眠れません。

冷静にこの体の仕組みを考え、足だけを熱いお湯で温めました。

すると見事にス〜っと頭痛が引いたのです。びっくりするくらい即効性があったので

お伝えしようと思いました。

持続的な精神的ストレス

私たちの身体にはストレスに抵抗するホルモンなどが備わっており、瞬間的なストレスなら身体にはさほど問題はありません。しかし、長期間にわたって続くストレスはジワジワと身体を削っていきます。

ストレスを受け続けると、まず自律神経が不安定になります。

自律神経とは、交感神経と副交感神経の二種類あります。

交感神経は別名「闘争と逃走の神経」とも呼ばれており、文字通りアクティブな時に働きます。

副交感神経はそれ以外なので、基本リラックス状態の時に働きます。

交感神経と副交感神経は生活していく上でどちらも必要で、バランスや切り替えが重要です。

夜ぐっすり眠りたいのにアクティブな交感神経が働いてしまっては眠れません。

逆に仕事に行かなきゃならない時に交感神経が働いてくれないと血流を増すことができず何だか元気や気合いが入らないのです。

持続的なストレスは交感神経(闘争)が働きます。

ずっと悩んでいたりイライラしていると、夜に本来働いてほしい副交感神経が働けません。

すると

・睡眠が不十分

・筋緊張が抜けない

・消化不良

・呼吸が浅い

   ・

   ・

などなど、身体が休まらずに色々な問題を引き起こします。当然本人も疲れやすいです。

こうして徐々に色々な症状が出始め、「病気」と言われるような状態に近づいていってしまうわけです。特に頭痛を引き起こす人は、頭や首の緊張が強くなっています。

手技で緩めることは可能ですが、ストレスという根本をなんとかしなければまた緊張してしまいます。

回復の鍵となる睡眠が邪魔される自律神経系の症状で、ストレスは厄介な原因なのです。

精神的ストレスへの対処法

自律神経系にアプローチする方法はいくつかあります。しかし上記の通りストレスが緩和されなければ根本的な解決にはなりません。

そのため、ストレス問題を解消することと、乱れてしまった自律神経の回復という

両面からアプローチすることがベストになります。

自律神経へのアプローチはカラダ編で詳しく解説していくとして、ここでは精神的ストレスの解消のヒントをご紹介いたします。

ストレスの原因はケースバイケースなので裏技が存在するわけではありませんし、時にはさらに身を削ってまで状況を変化させる覚悟が必要な場合もあります。

環境を変える勇気を

環境が変わらない限り解決が難しいことがたくさんあります。

私自身や知人、今まで関わってきた患者様もそうでした。実際に、環境を大きく変えることで

医者からは絶対に治らないと言われ、長年の強い頭痛薬から解放された人もいます。

環境を変えるために必ず言えることがあるのでそれだけはお伝えしておこうと思います。

人の悩みは、人間関係(家庭環境含)とお金に集約することが多いです。

その環境を自分自身で招いた人、親問題など自分ではどうしようもなかった人

色々いらっしゃいます。

ただ一つ言えるのは、あなたの人生だから

あなたにしか変えられないし、あなたが作っていっていい。

ということ。

時には身を削り、大きなダメージを負ってまで変える必要もあります。

その辛さ、悲しみも全部背負ってでも、笑って歩ける人生にしなければならない。

変化させるとはそういうことです。

人や環境を責めていても変わりません。

誰かが魔法で助けたりもしてくれません。画期的な方法もありません。

自分で行動を起こすのです。

でも無策ではいけません。しっかりと調べ計画を立ててください。

変化させたその先の人生設計を考えるのです。

いつも何だか運が悪い、報われない人は

衝動的で状況や自分を客観視できず、先の考えが足りない傾向にあります。

行動が全てを変えます。行動無くして変化なし。

強く生きるとは「行動力」「考える力」が重要だと色々な経験を経て私はそこにいきつきました。

どうか、あなたの人生が輝きますように。

まとめ

頭痛を引き起こす原因は、脳自体の問題を除けば

眼精疲労、身体の使い方・歪み

脳の充血、精神的ストレスが多いです。またこれらが複数当てはまるケースも珍しくありません。

思い当たるものを一つひとつ解消していくと身体もきっと変化していきますよ。