生きていれば風邪は引くものです。
西洋医学的には免疫が低下した状態で菌やウイルスによって引き起こされる症状としています。
症状は咳、くしゃみ、鼻水、発熱、倦怠感、悪寒(ゾクゾクする寒気)、関節痛などがあり、これらをまとめて風邪症状といいます。
西洋医学的な対処法
西洋医学は基本的に不快症状を薬で抑え、その間に自己免疫によって治癒することを目的とします。症状に対して抑えることから対症療法と言われます。
間違えて欲しくないのは、薬はあくまでも症状をターゲットにしているのであって原因ではありません。結局は自身の免疫が頼りなのです。
また、抗生剤という抗菌薬を処方されることがありますが、これは菌を殺す役割を持っています。
菌は殺せますが、ウイルスには効きません。風邪の原因がウイルスなのか菌なのか判断することまでやった上で抗生剤を処方するならまだわかりますが
判断もしていないのに処方するのは、効けばラッキーくらいの感覚ということです。
免疫に大きな貢献をしている腸内細菌も菌です。抗生剤は腸内細菌も殺すことになるので免疫がさらに下がることを知っておきましょう。
整体的解釈と対処法
整体的には必要だから症状が出ていると考えます。
熱は最たるもので、身体の免疫をフル稼働させて治癒しようとしています。菌やウイルスと闘うぞ!という勢いの時に解熱剤を使って熱を下げてしまったら闘うことができません。
でも身体は頑張って熱を出して闘おうとします。解熱剤を使用してもまた熱がぶり返してしまうのはこのためです。
このように症状一つ一つには意味があり必要だから出ているという解釈をするので
対処としては症状を出しやすくしてあげることと
治癒を邪魔するようなことはしないことです。
発熱時の入浴はどうする?
発熱であれば下げずにむしろ熱を誘導します。
特に子供であれば何もしなくても高熱が出るので汗をかいて冷やさないように服を替えたり、水分に注意すれば十分です。
年齢を重ねるとなかなか子供のように熱を出しにくくなります。この場合は入浴・足湯などで熱を誘導します。(やり方は動画で説明します)
すると熱が出やすくなって汗がかきやすくなります。
汗がドバッとかけると発熱は大抵治ります。熱が残る場合はまだ出しきれていない証拠です。
ちなみに、39℃を超えるとがん細胞が死滅すると言われており、発熱は体内の大掃除という役割もあるのです。
食事はどうする?
食事を摂ると、消化のために酵素を消費し余計に体力を奪われます。
酵素には代謝酵素と消化酵素があり、代謝酵素は治癒力にも関係しています。
酵素は1日で使える量に限界があるため、食事で消化酵素を消費すると代謝酵素の使用が制限され回復が悪くなるだけでなく風邪をぶり返したり、咳がいつまでも残ったりします。
よって風邪を引いた時は極力少食か食欲がなければ水分とミネラル(塩分など)くらいにして固形物を無理して食べなくても問題ありません。
治りかけが最も注意
風邪は峠をこすと元気が少しずつ出てきます。
特に親御さんやじいじ・ばあばは
子供が辛そうな状態から元気を取り戻すので我慢していたものをあげたくなります。
よくあるのが、ジュースやお菓子、いつも通りの食事、ゲームやスマホなどです。
よくなってきた時に熱を測る人は少ないのですが、平熱以下の時期がわずかに存在します。
いつも36.5℃くらいの人なら35.8℃くらいになるのです。
この時は、風邪との闘いの後で最も疲労し休息が必要な時期です。
この時期に体力を使うような食事、飲酒、運動、目の疲れ(スマホ・ゲームなど)などは一番負担になりやすいので注意が必要です。ここで失敗すると大概咳が1ヶ月続くようなことになりかねません。
平熱以下を確認したら約8時間は安静です。平熱に戻ったことを確認したらいつも通りに戻って大丈夫です。
免疫は鍛えられる
風邪を引き、治癒までの行程を自力で乗り越えたということは免疫力をフル活用したことになります。
赤ちゃんが色々な菌に触れながら熱を出して自ら免疫を獲得するのも同じです。
皆様も筋肉を鍛えるなら筋肉を使いますよね。脳を鍛えるなら脳トレをします。
免疫を鍛えるなら、免疫を使う必要があるのです。
普段から薬に頼ると免疫をフル活用できず、長い期間をかけて自分の免疫力も下げてしまうことになります。国民2人に1人はがんになると言われていますが、私は薬に頼りすぎる傾向があることも一因だと考えます。
まとめ
⚫︎症状は必要だから出ている。だから出るのを助けてあげればいい
⚫︎食事や飲酒は逆効果
⚫︎治りかけこそ安静が必要。
⚫︎平熱以下を確認したら平熱になるまでが治りかけ(約8時間)
⚫︎風邪の後は免疫力が上がる!風邪ほど効率のいい免疫アップはない!