カラダ編では主にセルフケアを中心に解説していきたいと思います。
今回は第一回目のコラムなので、カラダケアをしていく上で知っておいて頂きたいことをお伝えしていきます。セルフケアはたくさんあるので、何をチョイスするかも大事になってくるためです。
全体を見ずにチョイスしてはいけない
原因と結果は場所が違うことがほとんど
ほとんどの場合、何か症状がある時にセルフケアをしようと思うのではないでしょうか?
その時に、ついつい痛い場所(症状の場所)のセルフケアをやってしまいがちです。
肩こりなら肩を揉んだり、腰痛であれば腰のストレッチという感じに。
腰に症状の原因があれば良いのですが、症状の場所=原因の場所
と限りません。
確かにレントゲンで腰の骨がおかしいということもあります。
ではなぜ腰の骨がおかしくなったのか?となるとどうでしょうか。
整体的には、どこか別の場所の狂いが原因で腰に負担がかかってしまい骨がおかしくなってさらに痛みも出てきているんじゃないかと考えます。
そのため、腰痛に対して腰の体操ばかりしていてもあまり効果がないということになってしまうのです。
カラダは動かない関節や筋肉を庇う
人の身体は、動かないところを庇う仕組みがあります。
ここで一つ実験です。
立った状態からしゃがむことは正常であれば難なく出来るはずです。
しかし片方のひざを怪我したと想定して、ほとんど曲げずにしゃがもうとしたらどうでしょうか?
普通にしゃがむ場合と比べて、色々なところに力が入るのが分かると思います。
こういう動きをず〜っと繰り返していたら、なんだか全身痛くなりそうな気がしませんか?
人間には関節が約260箇所あって、どこかで動かない関節があればそれを庇おうとする現象が起きるのです。関節だけでなく、筋肉も同じように動きの悪い筋肉を他の筋肉で庇うようなことが起こります。
関節や筋肉は一つ一つの動きが大きいものからわずかなもの、ほとんど動かないものまで色々です。
先ほどの実験のように大きい動きの関節が制限されれば影響も大きくすぐに症状に出てきますが
ごくわずかな動きの場合は、庇い方も小さいので影響はすぐには出ません。
しかし長期間だとさすがに疲労し硬直してしまい、さらに別の箇所が庇うという負の連鎖が始まります。
こうして進行していくと、やがて症状が出ることになるわけですが
その時には原因の箇所とかけ離れていることも珍しくありません。
昔の足の怪我を放置して硬直や歪みを残してしまい、長年腰痛で悩まされている人もいました。
歩くたびに腰に負荷をかけているため、いくら腰を揉んだり伸ばしたりしても帰り道に歩いただけで痛みは戻ってくるのです。
どうやってセルフケアを組み立てるか
症状が出ているところの体操をしても根本的な原因ではない場合、意味がないのは分かって頂けたでしょうか。
では今後セルフケアを実践する上でどうやってセルフケアを組み立てるのか?
まずは、動きのチェックを必ず入れてください。
身体にどんな狂いや歪みが生じているかは動きに現れます。
チェックで見つけた左右差などを指標として、セルフケアを行い
左右差が解消されていればOKです。整えば症状は回復へと向かっていきます。
急ぎの場合は整体の依頼をするのも一つの方法ですが、いつどこでもすぐに受けられるとは限りませんので、知っておくことが大切です。
今回は、人間の身体の「庇う」仕組みを知って頂くことで
症状の箇所=悪い箇所
ではないということが理解して頂けたら完璧です。
そしてセルフケアでは必ず状態チェックをしましょう!
それでは次回以降は具体的なセルフケアに参ります。